業績の概況 POLICY
2025年12月期業績について
当連結会計年度における当社グループの事業環境は、エンターテインメント業界において世界的なインフレや円安を背景とした制作費・人件費の高騰が続く一方、新設会場の稼働やアーティスト活動の広がりにより、市場規模は拡大を続けております。同時に、K-POPを含むライブ・エンタメ市場での競争は一層激化し、ファンのニーズも多様化しております。放送業界においては、OTTサービスへの移行に伴うテレビ離れが加速し、広告収入や加入者の減少など、依然として厳しい状況が継続しております。
このような経営環境の中、当連結会計年度におけるエンターテインメント事業では、東京ドームにて約10万人を動員した「SMTOWN LIVE」をはじめ、計185のコンサートを開催し、約143万人を動員しました。コンサート事業以外においても、これら大型イベントや全国ツアーと連動したアーティストグッズの販売や、異業種とのコラボレーション企画やPOP UPイベントの展開も好評を博し、収益に大きく貢献しました。
ライツ&メディア事業においては、ライツ事業で新作コンテンツの獲得営業を積極的に行うとともに、継続してアーカイブ作品の販売を強化してまいりました。メディア事業では、多チャンネル市場全体の縮小傾向が続く中、プレミアムコンテンツの放送を継続的に実施することで、視聴者の新規獲得及び解約防止に注力してまいりました。あわせて、既に開示しております事務所移転による固定費削減をはじめとする事業効率化を推進し、収益構造の最適化を図っております。
また、当期の利益配分につきましては、1株あたり2円00銭の期末配当を、2026年3月開催予定の第55回定時株主総会に付議する予定です。今後も財務状態を勘案し、持続的な配当の維持に努めてまいります。
この結果、当連結会計年度の売上高は10,195百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益は173百万円(前年同期比52.2%減)、経常利益は194百万円(前年同期比48.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は375百万円(前年同期比52.3%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(エンターテインメント事業)
コンサート事業では、小規模会場でのアーティストのソロ公演において製作費が利益を圧迫する局面もありましたが、CHANGMIN(東方神起)の全国ツアーにて計6万人を動員したほか、NCT DREAM、aespa、NCT WISHなどの主力アーティストによる国内ツアーの開催により堅調な動員数を記録いたしました。MD事業では、定番のランダムグッズやアーティストのキャラクターグッズなどが、安定的に売上げを伸ばしたほか、RIIZEとSHIBUYA109によるコラボレーション企画やaespaやNCT WISHのアルバム発売に関連したPOP UPイベントも好評を博し、アーティストの認知拡大にも寄与いたしました。
音楽事業においては、各リリース作品がオリコンランキング上位を記録するなどヒットが相次ぎました。自社レーベル作品についてもSNSでのプロモーションとの相乗効果により高い評価を獲得し、印税収入も安定的に推移しました。
また、アパレルや美容関連の広告出演を積極的に展開し、新規ファン層の開拓を推進したことで、ストリーミング再生数の伸長や新規広告契約の獲得など、多角的な波及効果を生み出しております。
当社では、コンサート事業に限定されない収益基盤の拡大を成長戦略と位置付け、MD事業に加え、音楽事業や広告起用などのコンサート事業以外の領域にも注力しています。
この結果、売上高は7,816百万円(前年同期比7.6%増)、セグメント利益は545百万円(前年同期比19.7%減)となりました。
(ライツ&メディア事業)
ライツ事業においては、近年の版権獲得コストの高騰や為替変動リスクを背景に、大型作品への単独投資を抑制し、パートナー企業との共同投資によるリスク分散型の仕入れ体制へとシフトしました。韓国ドラマの供給制約や獲得競争の激化といった厳しい市場環境下、営業力の強化により中華圏ドラマやバラエティ番組などの他ジャンルを含め、計26の作品を獲得しました。
メディア事業においては、多チャンネル市場全体の縮小傾向が継続する中、日本初放送やプレミアムコンテンツの放送に注力し、新規視聴者の獲得及び解約防止に努めたほか、継続的な経費抑制による事業効率化を推進いたしました。
この結果、売上高は2,378百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益は139百万円(前年同期比46.5%減)となりました。
2026年12月期業績について
次期における当社グループの事業環境は、為替や物価高騰に伴うコスト負担が継続するものの、ライブ市場の拡大を背景としたアーティスト活動の活発化が期待されます。一方で、市場競争の激化やニーズの多様化等、注視すべき状況も続いており、当社グループといたしましては、効率的な運営体制の構築と収益性の向上を目指した事業展開を行います。
エンターテインメント事業においては、興行の内容や付加価値に応じた適正な価格体系の検討を進めるなど、提供するサービスの価値に見合った収益の確保に努めてまいります。また、2026年1月にデビューした「GPP」をはじめとする独自IPの育成や、最新技術を活用した新たなコンテンツ展開についても、着実な進展を図り将来的な収益の柱へと育てていく方針であります。
Musicビジネス事業では、本格的な収益化フェーズへの移行に伴い、原盤制作や流通、配信の内製化による利益率の改善を追求するとともに、経費執行の適正化を徹底し、事業効率の最大化を図ります。旅行事業においては、前回方針を継続し、宿泊・航空券手配の内製化を推し進めるほか、コンサートと連動したツアーパッケージの組成・販売を通じて、グループ内での収益取り込みを強化してまいります。
ライツ&メディア事業においては、市場構造の変化に対応した運営コストの抑制を推進するとともに、ライツ事業では共同投資などによるリスク分散を図りつつ安定的にコンテンツを獲得してまいります。メディア事業では、外部パートナーとの柔軟な連携を強化するなど、市場環境の変化に左右されにくい事業基盤の構築と、コンテンツ流通の最適化による収益性の向上に取り組んでまいります。
以上を踏まえた2026年12月期の業績につきましては、売上高9,089百万円(前期比10.8%減)、営業利益247百万円(前期比42.4%増)、経常利益257百万円(前期比32.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は253百万円(前期比32.5%減)を予定しております。また、配当に関しましては、2026年12月期の当期純利益が今期の実績を下回る見込みであるため、当社の配当方針に基づき調整を行い、1株当たりの年間配当予想を1円といたします。
このように厳しい市場環境の中でも当社は、成長戦略に基づく多角的な取り組みを通じて安定した収益基盤を築いており、今後も持続可能な成長を目指して邁進してまいります。